キャリアアップ

career

先輩職人の仕事ぶりをよく観察するのがポイント

口を開けて待っていても何も落ちてこない。
順調に一人前になるには、じっくりと先輩職人の仕事ぶりを観察し、的確な質問をすることからはじまります。まずは3年、やる気を持続させて技術を吸収しましょう。

STEP 01 入社 STEP 02 作業員 世話役作業員有 STEP 03 作業員兼指導者 世話役作業員無し STEP 04 職長STEP 01 入社 STEP 02 作業員 世話役作業員有 STEP 03 作業員兼指導者 世話役作業員無し STEP 04 職長

左官一筋50年。営業部長武藤のキャリアアップ事例

実を言うと、私はもともと最初にはいった左官業が嫌で、鮨屋の板前か、美容師になりたいと思っていたのです。一度左官屋から飛び出して鮨屋に入ったのですが、せっかく修行をし始めたのにもったいないと、無理矢理連れ戻されました。もんもんとしましたが、たまたまその鮨屋が火事でなくなり、これは運命かと思い直して左官を続けました。
左官屋では、先輩職人たちが驚くほど、仕事の飲み込みが早かったです。
これからは、坂館の仕事も、漆喰などの壁塗りだけでなく、壁や床のタイル貼りが主流になると思ったので、しっかり覚えて自分のモノにしようと思ったことも早かった理由の一つですね。それと、しっかりした技術を持っている先輩職人の仕事ぶり、体の使い方、手先の動きをじっくりと観察しました。飲み込みが早いと皆から言われたので、方法は間違っていなかったと、自信に繋がりました。
これからはタイルの時代になると確信して、独立しました。
独立して、石工事にも興味を持ち、これも人の動きを見て覚えました。
こんな風にして、一人前の職人になり、対応できる範囲も少しずつ増やしていくことができました。
営業やマネージメントに関しては、わたしはかつて一度、大きな失敗をしているのです。
失敗をしたのですが、その時に逃げずに、影響を与えてしまう取引先の皆様のもとへすぐに駆けつけ、正直に経緯を説明すると共に謝罪しました。そしてできることなら、建て直したいと懇願しました。
それまでの、私という人間への信用と、誠実に素早く対応したことで、一緒に仕事をしていた職人たちも離れず、大手のお客様が、建て直す出発点にしようと立ち上げたムゲンに大きな仕事をポンと発注してくれて、それが呼び水になってそれまでのお客さんも徐々に戻ってきて下さった。
それからは、順調に仕事の幅を徐々に広げて、今に至ります。